2013 . 03 . 14

Googleリーダーのルック&フィールを継承したRSSリーダー『The Old Reader』

本日、Googleリーダーは7/1を持って終了するとの発表がありました。

先日紹介した『Feedspot』でそのことについて少し触れましたが、その矢先に奇しくも現実となってしまい正直驚いています。

こんな訳で、Googleリーダーの代替を早急にお探しの方も少なくないと思いますので、Feedspotとは別にもう一つGoogleリーダーのルック&フィールを継承したRSSリーダー『The Old Reader』をこれを機にご紹介しておきたいと思います。

こちらもやはり昨年よりベータ版で公開されていたもので、最初は全く使い物になりませんでしたが、現在では必要十分な機能を備えたRSSリーダーに仕上がっています。

そもそもの開発のきっかけはGoogleが何年か前に行なったGoogleリーダーの改良で、一部のユーザーの間からは無駄にヘビーな仕様になったことで“改悪”の不評が相次いだことを受けて、古き良きGoogleリーダーを提供するということを目標にスタートしたようです。

したがって操作感はGoogleリーダーにそれを踏襲しながらも、無駄な部分を排除したクリーンな設計になっているところがポイントです。

フィードは個別に追加するかまとめてインポートすることも可能です。

（追加ボタンをクリックして数秒すると追加されます）

表示スタイルや未読のみの表示など、この辺りはGoogleリーダーとほぼ一緒です。

また、ショートカットキーも基本的な部分ではGoogleリーダーのそれと共通しています。

少し判りづらいのがフォルダの作成ですが、フィードを下の余白部分にドラッグしていくと新しいフォルダが作成されます。

フォルダやフィードはダブルクリックでリネームすることが可能で、それぞれの並べ替えはドラッグ&ドロップで行えます。

さて、先日ご紹介したFeedspotと比較すると現時点ではフォルダの管理が容易なこちらの方が一歩上かなと思います。

また、FeedspotではYouTubeなどの埋め込み動画が表示できませんでしたが、こちらでは（Googleリーダーで表示できる動画に関しては）問題なく表示できました。

他方、フィードの読み込みに関してはFeedspotの方が体感的に速く全体的に軽い印象を受けました。

どちらのサービスも今現在急激なGoogleリーダー難民が押し寄せてきている模様で、Feedspotではサーバーがダウンしたり、Old Readerではインポート機能が停止していたりと不安定な状況にありますが、そのうち落ち着くことと思います。

まだ、Googleリーダーの終了には時間があるのでゆっくりと吟味してみるのもいいことでしょう。

ところで、GoogleはGoogleリーダーの終了の主な理由に利用者の減少を挙げていますが、確かに近年のモバイルブームで新鋭のニュースリーダーなどへユーザーが逃げた感は否定できません。

しかし、いくらスマホユーザーが急増したからと云っても、いまだデスクトップやラップトップのユーザーは多く、それらのユーザーにとっては今なおGoogleリーダーの利用度が高いのが現状といえます。

要するに何が問題なのかと云えば、GoogleはすべてのサービスのユーザーをGoogle＋に集めてGoogle＋を一つのハブにしたいという考えを持っていると見られますが、ところがGoogleリーダーではFacebookにTwitterにそして“あとで読む”系の外部サービスにユーザーが拡散してしまって肝心のGoogle＋には思ったようにユーザーが誘導されない、これでは全くやってる意味がないというのが本音なのではないかと思います。

まぁ、Googleも所詮は営利企業なので成果が見込めないサービスをいつまでも継続していける訳でないのは当然です。

そういう私もGoogleリーダーのユーザーの一人ですが、ある程度サービス終了のことは覚悟していたこともありそれほど動揺はしていません。

それに、ウェブの世界では常に供給が需要を上回っている状態で、何処かにある程度の需要があるともなれば、すぐにそれに応えるようにサービスが自然発生するのが常です。

おそらくは今回のサービス終了のアナウンスを機に今後、旧Googleリーダーのユーザーを獲得すべくそれに向けた開発の動きも活発化し、これまで紹介した２つの代替サービス以外にも新たなRSSリーダーがリリースされることも期待できるので、Googleリーダーのユーザーはそれほど悲観することもないと思います。

一番良いのはGoogle自身がGoogleリーダーのユーザーを満足させることのできるような、新しいサービスを立ち上げることですが、はたしてそれは実現できることでしょうか。