PandoraやHulu.comなど限定的に提供されているストリーミングサービスを何処の地域からでも利用できるようにするサービスとして昨年紹介した『Media Hint』は、リリースから着実にサポートサイトを追加していき、今では特に音楽系サイトの充実度がかなりのものです。
そこで、あらためて前回の紹介(Pandora, Rdio, Netflix)から追加された主なサービスについてご紹介したいと思います。
『Slacker』はパーソナライズラジオのPandoraの競合サービスとしてローンチした老舗ラジオで、6年前に言及していたようにその後地域限定に変更されたサービスでした。
好きなアーティストやジャンルなどを元に秀逸なアルゴリズムで生成するプレイリストエンジンには定評があり、Pandoraとはまた違った趣のあるラジオです。
『Songza』はリスナーのシチュエーションに応じた最適な音楽を提供してくれるラジオ。
今何をしているのか?どんなムードか?など、状況にぴったり合うような選りすぐりの音楽を流してくれるクオリティーの高いプレイリストが魅力のサービスです。
『#music』はTwitterが少し前に公開したことで話題になった新しい音楽サービス。
Twitterストリームで今ホットな音楽を教えてくれるソーシャルパワーを全面に掲げたサービスで、トラックのリスニングに関してはiTunes、Spotify、Raioのいずれかに依存するかたちで、#music自体はリスニングサービスというよりディスカバリーミュージック的な用途のサービスといえます。
『Spotify Web Player』はインストール不要のSpotifyのWebアプリ版として公開されているサービス。
(スタンドアローン版とは異なります)
云わずと知れた現在最も勢いのあるストリーミング音楽サービスで、好きなアーティストの好きなアルバムを思う存分視聴できるのはもちろん、ユーザーの好みに応じたレコメンド機能やラジオ機能、そして最近買収したサービス『Tunigo』を統合し、上記の『Songza』ライクなクオリティの高いプレイリストによるラジオなど、いろいろなサービスのいいとこ取りをしたような内容は、まさに究極の音楽サービスといえます。
その他、バーチャル空間で複数ユーザーと一緒にDJプレイが楽しめる『Turntable.fm』や、イギリスBBCのサイト内で公開されているメディアチャンネル『iPlayer』などもサポートされています。
ところで、このサービスはブラウザ拡張として配布されているものですが、コアな部分はでプロキシサーバーを提供しているサービスに他なりません。
プロキシサーバーのアドレスやルーティングはPACファイルによって設定されていて、上に挙げたサイトに該当するURLにアクセスした場合にのみPACファイルで設定されているプロキシサーバーを通すという仕組みのもので、ブラウザ拡張は単にこのPACファイル(自動プロキシ設定スクリプト)のアドレス設定をする働きに過ぎません。
したがって拡張が対応していないFirefoxとChrome以外のブラウザでも、自動プロキシ設定をマニュアルで行なってやれば動作するわけで、IEやSafariなどでもインターネットオプションの設定から以下のようにPACファイルのアドレスを直接指定することで利用できる可能性があります。
さて、こういう紹介記事ではもはやおきまりの締め括りですが、このようなサービスはその性質上安定して利用できる保証は一切ないことは言うまでもなく、使えなくなった時はそれまでと割り切って利用することが大事でしょう。