2007 . 03 . 02
今後間違いなく発展する市場として注目を集めて久しいオンラインストレージ業界ですが、そのサービス内容や課金システムなどはまちまちで、未だしっかりとしたビジネスモデルとそれを実現するための技術力や資本力を備えた企業が現れていないのが実情です。
無料で気軽に使えるオンラインストレージということにターゲットを絞って、私自身いろいろ試してみた中、最も気に入ったのがこの
Omnidriveです。
無料で使える容量は1Gバイトと今ではそれほどめずらしくありませんが、注目したいのがその使い勝手のよさ。使用方法の詳細は割愛させてもらいますが、大きく二つの使い方があります。
ひとつがWEB上の専用画面で操作する仕様のもので、AJAXをふんだんに取り入れた今風のものになっています。画像ファイルをそのまま開けるばかりかスライドショーもできたり、MP3プレーヤーやらエディタなども実装され、その場で編集することも可能です。(個人的には高機能すぎるため動きが鈍いのがいただけないと感じますが・・)
そして最も気に入った点であるもう1つの使い方は、専用ソフトをインストールします。すると「マイコンピュータ」以下に「Omnidrive」というフォルダが新たに出現します。このフォルダは常にオンライン上のストレージと同期していて、このフォルダにファイルを放り込めば自動的にオンラインサイドにアップロードされ、逆にオンラインサイドからアップロードしたファイルは自動的にこの「Omnidrive」というフォルダにダウンロードされ、ミラーリングを行う仕組みになっています。
今までも、いわゆる「WEBフォルダ」を提供するWEBサービスはありましたが、無料でしかも1Gバイトのストレージ付きというのは、画期的だと思います。
特に便利さを実感するのが、「ファイルを開く」や「名前を付けて保存」ダイアログに普通のフォルダと全く同じように「Omnidrive」フォルダが現れるというところです。「名前を付けて保存」で「Omnidrive」フォルダを指定すればそれでアップロード完了という手軽さで、従来のように
アップロード用に特別な形で保存し、ブラウザを立ち上げ、ログインして専用画面からアップロードするという手順の煩わしさを一気に解消してくれます。
バックアップ用途のストレージとしては、この機動性に高さはとても魅力的ではないでしょうか。
その他にこのサービスで面白いのは「Live Folders」という機能。
お気に入りのRSSフィードを登録しておくと、そのフィード内に含まれているenclosureやmedia要素の中のファイルの自動でダウンロードしてくれるというものです。例えばFlickrのあるグループのフィードなんかを登録しておくと画像を勝手にダウンロードしてきてくれたり、また、PodCastのサイトではMP3をダウンロードしてきてくれたりします。もちろんそれらは、WEBアプリで閲覧、視聴できるほか、ローカルフォルダと同期しているので、Omnidriveフォルダに自動的にダウンロードされます。
Omnidriveは比較的新しいサービスでWEBの操作画面にしても、ソフトの方にしてもまだまだベータ版の域ですが、今後どう展開していくかが楽しみです。