ウェブ上のさまざまなデータを自由にマッシュアップしてRSSなどに出力できるYahoo! Pipesは2007年にサービスを開始して以来、コーディング不要でユーザーフレンドリーなインターフェースを備え、さらにホスティングも行なってくれる使い勝手の良さから人気のサービスでしたが、残念ながら開始から8年を経た今年の8月末で新規作成の停止、そして9月末日をもって既存Pipeの購読も含めたすべてのサービスが終わりを告げました。
現在では「http://pipes.yahoo.com」にアクセスしてもアクセス不可のむなしい空ページが表示されるだけ。
(サービス終了のアナウンスぐらい掲載したらどうかねぇ...マナーとして)
そんな私もYahoo!Pipesのヘビーユーザーであり、今年6月にYahoo!のブログにてサービス終了の知らせを見た時は正直ショックで鬱になりそうでした。
その後サービス終了までの間ある程度の期間がありましたが、特に代替を探すでもなくただ終了を待つのみというありさま。
というのも、数年前話題になったGoogleリーダーショックの後に「もしこれがYahoo!Pipesの場合だったら」という一抹の不安から当時徹底的に代替になるサービスを探したことがありましたが、結局代わりになる実用的なものは一つもないという結論になったことを覚えています。
あれから3,4年経つ現在でもやはりYahoo!Pipes並の使えるサービスは登場していないように思います。
さて、前置きが長くなりましたが、日本時間の10月1日で上記ドメイン上でのサービスは停止しましたが、実のところ私は現在でも引き続きYahoo!Pipesを利用しています。
それはメインとなるサーバーとは別にミラーサーバーが存在し、そちらは今でも稼働しているからです。
RSSのURLのサブドメイン部分を「http://pipes.yahoo.com/...」の代わりに「http://run.pipes.yahoo.com/...」として試して下さい。
このことに気が付いたのはYahoo!Pipesが提供していた「Badge」という機能がきっかけです。
(かつて「Yahoo!リアルタイム検索」にYahoo!Pipesで処理した結果をBadgeで出力するサンプルを紹介したことがありました)
Yahoo!リアルタイム検索のRSSフィードと埋め込みウィジェット
このBadgeとはYahoo!Pipesの出力を埋込み可能なウィジェットのする機能でCSSで自由にスタイリングでき個人的には非常に優れたツールと思っていましたが、巷での評価はそれほど高くなくその存在を知るのはほとんどいないような地味なシロモノでした。
そんな中、Yahoo!Pipesが公式にサービスを終了した後、何気なくこのサンプルに作ったBadgeを試したところ正常に動いているではありませんか。
このBadgeに使われているスクリプトを調べてみると処理を行なうPipeのエンジンが通常とは異なるミラーサーバーを使用していることが判り、それが先の「http://run.pipes.yahoo.com/...」だったという訳です。
もちろんPipeの新規作成は不可能ですが既存のPipeの購読は以前と変わりなくできます。
またユーザーインプットのあるPipeなどもYahoo!Pipesのフロントエンドはすでに死んでいるので使えませんが、手動でRSSのURLにパラメーター値を設定すれば普通に動作するはずです。
さて、このような裏情報を得たとて諸手で喜べる状況ではないということを付け加えておきましょう。
担当者のうっかりミスで停止するのを忘れているだけで明日停止するかもしれないし、それが1年後かもしれません。
(ちなみに、iGoogleは2013年秋にサービスを終了しましたが内部で使っていたプロキシなどは2014年秋まで稼働していたという事実もあります)
ところでサービス終了翌日からミラーサーバーのことは分っていましたが、ほどなくミラーサーバーも停止するという思惑がありこの投稿も控えていましたが、あれから1週間経ち未だ稼働しているということで今回ブログとして投稿することにしました。
最後に、これは完全な裏情報であり先にも申したように明日パッタリと稼働をしなくなったとしても何の不思議もなく、その辺の心構えは必要であることをご承知下さい。